安乗(あのり)地域の紹介

安乗埼燈台は明治6年4月、イギリスの燈台技師ブラントンの指導により、全国で20番目に設置された洋式燈台です。
建設当時は八角形の木造燈台で燈光には石油ランプを用いていました。
昭和23年に現在の四角い鉄筋コンクリート製の燈台に建て替えられましたが、初代の燈台は「現存する最古の木造燈台」として東京都にある「船の科学館 」に移築されました。
安乗の人形芝居は昭和55年1月に国の重要無形民族文化財に指定された江戸時代から続く人形芝居です。
安乗神社で行われる秋祭りでは安乗人形芝居保存会や中学校文楽クラブによる三番叟、傾城阿波の鳴門~巡礼歌の段などが上演されています。


安乗人形芝居

上記動画は平成17年8月27日・28日、国立文楽劇場で行われた民族芸能大会の様子です。

志摩市、安乗地区に伝わる人形芝居(人形浄瑠璃)。安乗文楽(あのりぶんらく)とも称する。
伝承団体は1951年(昭和26年)発足の「安乗文楽人形芝居保存会」で1978年1月28日に重要無形民俗文化財に指定され、同年1月31日に「安乗人形芝居」の名で記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財(選択無形民俗文化財)に選択された。
口伝によれば、朝鮮出兵の折に八幡神社(現・安乗神社)を参拝した九鬼嘉隆を村人がもてなすために披露した手踊りに起源が求められるという。芝居小屋は、安政7年(1860年)の建築で日本で3つしか現存しない船底形舞台の1つである。
演者は「人形使い」・「三味線」・「太夫」(語り)の3つに分かれる。
かつては、安乗の長男のみ人形使いをすることが許されていた。
毎年9月15日と9月16日に行われる祭礼において演じられ地元の志摩市立安乗中学校には「安乗文楽人形クラブ」があり、この祭礼で日ごろの練習の成果を披露し、中学生のみで1つの演目を演じる。
なお、このクラブは「学習の一環」としての位置付けであり、課外活動ではない。
「喜怒哀楽の表現が素朴で大胆かつ野趣に富む。」と評されている。
演目は年によって異なる。2016年は以下の通り。
【演目】
◆9月15日(木)
勧進帳(人形劇)         安乗小学校4年・5年・6年
鎌倉三代記 三浦之助母別れの段  《語り、三味線、遣い手》安乗中学校文楽クラブ
傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段    《遣い手》安乗人形芝居保存会
                  《太 夫》前原璃月
                  《三味線》竹本友和嘉
生写朝顔話 大井川の段      《遣い手》安乗人形芝居保存会
                  《太 夫》船橋美和
                  《三味線》竹本友和嘉
※各幕間に舞踊、幕終了後カラオケがあります。

◆9月16日(金)
日高川入相花王 渡し場の段    《遣い手》安乗人形芝居保存会
                  《太 夫》船橋美和
                  《三味線》竹本友和嘉
壺坂観音霊験記 沢市山の段    《遣い手》安乗人形芝居保存会
                  《太 夫》前原璃月
                  《三味線》竹本友和嘉
御所桜堀川夜討 弁慶上使の段   《遣い手》安乗人形芝居保存会
                  《太 夫》船橋美和
                  《三味線》竹本友和嘉
※各幕間に舞踊があります。
※当日は演目、遣い手に変更がある場合があります。

※①空から見た安乗崎 ②安乗崎灯台 ③安乗中学生の人形浄瑠璃
①空から見た安乗崎 ②安乗崎灯台 ③安乗中学生の人形浄瑠璃