あのりふぐってなに?

あのりふぐの規定

志摩の新しい冬の味覚「あのりふぐ

「あのりふぐ」とは、伊勢湾を含む遠州灘から熊野灘にかけての海域で漁獲される体重700g以上の天然トラフグのことで、志摩の国漁業組合の安乗(あのり)漁港を中心に水揚げされることから「あのりふぐ」と呼ばれています。

あのりふぐ漁

深夜の出漁
「あのりふぐ」の漁は「延縄」と呼ばれる漁法で行います。
「延縄」はマグロ漁などで用いられる漁法で、「幹縄」と呼ばれる長いロープに、一定間隔に釣針が付いています。
延縄の長さは数キロメートルに及びます 。

※写真 ①あのりふぐ漁は深夜に出講します。 ②延縄(はえなわ)の仕掛け
あのりふぐ漁は深夜に出講します。延縄(はえなわ)の仕掛け
日の出とともに漁は始まる
深夜、漁港を出た漁船がそれぞれの漁場に着くと、日の出を待って一斉に漁が始まります。
寒風が吹きつける冬の海で、釣針ひとつひとつに餌を付けながら延縄を海に仕掛ける作業は大変厳しいものです。
延縄を仕掛け終わり、しばらくすると引き上げ作業にかかります。
ゆっくりと延縄を引き上げると、一匹、また一匹と海中から白い腹を一杯に膨らませた「あのりふぐ」が海面に現れます。
潮焼けした漁師たちの顔に嬉しそうな表情が浮かぶ一瞬です。
釣り上げられたあのりふぐは、イケスの中で噛み合って魚体に傷がつかないように、するどい歯を切り取ってからイケスに入れられます。

※①日の出と共に漁が始まります ②釣り上げられる「あのりふぐ」 ③一匹づつ丁寧に釣り上げられます
あのりふぐ漁は深夜に出講します。延縄(はえなわ)の仕掛け
船上での入札
夕刻、「あのりふぐ」の水揚げが最も多い安乗漁港では、仲買人以外にも入札の権利を持つ旅館や料理店の店主が集まります。
そして漁船が帰港すると、仲買人たちはイケスで泳ぐ「あのりふぐ」の品質を素早く見定めて、船上で一隻ずつ入札が行なわれます。
ピーク時には何十隻もの漁船が集まるため、入札は次から次へと漁船の上を移動しながら行われることになります。
一見、面倒そうに見えるこの入札方法は、魚に触れる機会を最小限にして、魚体に傷をつけないようにするためで、より良い品質のトラフグを消費者の皆様にお届けするための知恵なのです。

※①帰港順に入札を待ちます ②イケスで泳ぐ「あのりふぐ」 ③船上での入札の様子 ①帰港順に入札を待ちます ②イケスで泳ぐ「あのりふぐ」 ③船上での入札の様子

あのりふぐ入札の様子(Youtube動画)
重さを量った後すぐにお店に運ばれます

イケスからお店に直送
ベテラン漁師たちが釣り上げた「あのりふぐ」は、入札が終わるとすぐに旅館や飲食店に運ばれます。
「あのりふぐ取扱認定店」が志摩の国だけに限定されているのは、「新鮮な食材を新鮮なうちに」提供したいという、私達の想いから。
産地ならではの新鮮な冬の味覚をたっぷりご賞味ください!